毛無山タイトル  990m  登山日:2007年1月8日

「小学校の頃の憧れの山」

生藤山は武蔵、相模、甲斐、三国の国境にある山。正確には直ぐ南の三国山が三国の境になるが、100mも離れていないので、国境の山と言って良いだろう。
昔、国境の木は伐らないというルールがあり、生藤山は「切り止め山」と呼ばれ、これが「きっと山」「生藤山」となって「しょうとうざん」と呼ぶようになったと言う。
陣馬山の奥にあり、陣馬からは見上げる山になる。小学生の頃、高尾-陣馬を毎月のように登っていた。いつかはあの山に登ろうと、陣馬山の頂上で思うのだが、とうとう登らずじまいで今日まで至ってしまった。今ではやや物足りない山であり、なかなか登る機会がなかったが、冬に雪のリスクが低く登れる山を探していたら、この山に思い至った。
「なまけものハイカー」カミさんと友人のF氏と登ることにした。
マイカー登山が基本の「なまけものハイカー」は、同じ道を登り下りするケースが多いが、今回は周回コースにすることができた。
生藤山頂の様子
狭いが見晴らしの良い生藤山頂の様子
生藤山頂の様子
山ノ神の分岐
落葉に埋まった山道
茶畑 県立鎌沢駐車場
行程
県立鎌沢駐車場 9:15
県立鎌沢休憩所 9:35
甘草水分岐 10:45
三国山 11:05
生藤山着 11:20
生藤山発 11:50
茅丸 12:05
連行山 12:25
山ノ神分岐着 12:50
山ノ神分岐発 13:00
和田バス停 14:05
鎌沢入口 14:15
県立鎌沢駐車場 14:30

難易度 ★★
行程時間(含む休憩) 5時間15分
駐車スペース 県立鎌沢駐車場(10台分)
トイレ 県立鎌沢休憩所
登山口 わかり易い
水場
帰りの温泉 陣馬の湯
お勧め度 ★★★

茶畑
茶畑。「足柄茶」「やぶきた茶」と出世して売られるそうだ


落葉に埋まった山道
落葉に埋まった山道

陣谷温泉
陣谷温泉

7:30に横浜市営地下鉄中川駅でF氏をピックアップ。調布ICから中央高速を西に向かう。北海道東方にある爆弾低気圧のため典型的な西高東低の天気。関東では空は青く、富士がくっきりと見える。F氏との山行きの時はどうもあまり良い天気でない事が多いが、今日は大丈夫そうだ。
相模湖ICで高速を降り、国道20号線を数km西へむかい、藤野駅の手前で右に折れる。和田峠に向かい、鎌沢入口バス停から左に入ると1kmほどで、10台駐車可能な「県立鎌沢駐車場」の駐車場に着く。「県立」という言葉に違和感を感じるが、この看板がなければここに停めてよいとは考えないだろう。道が狭く路駐が難しいところなので、この駐車場は助かる。ただ、スペースは10台。ハイシーズンにはオーバーフローするかもしれない。

    県立鎌沢駐車場
                  県立鎌沢駐車場

駐車場からしばらく生活道路を歩く。道は徐々に高度を上げていくが、人家も点々と続いている。山の斜面には、茶畑が目立つ。後で地元の人に聞いたのだが、ここの茶は藤野の地のブランドでは販売されず、「足柄茶」「やぶきた茶」として販売されるらしい。「出世するのよ」と説明してくれた。
20分ほどで「県立鎌沢休憩所」に着く。小さな東屋とトイレしかない。あまりに小さなスペースなので、「県立」と名がつくのには違和感を感じる。正面に陣馬山が見える。
ここからようやく山道になる。山頂までの山道は広く、急な坂はほとんどない。20分おきくらいにテーブルつきのベンチがある。道標も多く、迷う心配はなさそうだ。
県立休憩所から20分ほどで尾根道になる。広葉樹林の明るい道だ。枯れ木の合間から富士が見える。が、富士にだけ雲がかかっている。何とも意地悪な雲だ。
生藤山の手前に三国山がある。正確には、ここから細かいピークがいくつもあり、そのうちの一つが生藤山であり三国山となっている。どこのピークにも巻き道がついており、手抜こうと思えば、全部巻いてしまうことも出来る。もっとも全部巻いてしまえば何のための登山かわからないが...。
生藤山はこのピーク群の最高峰でない。隣の茅丸は1019mあり、こちらの方が高い。ただ、生藤山だけに三角点がある。見晴らしはここが一番と言うことか。たしかに生藤山の頂上は狭いが、見晴らしは良い。二等三角点だけの事はある。もちろん富士山も見えるが、相変わらず雲が少しかかっている。
ここで昼食を摂って、尾根道を東に向かう。アップダウンの急な尾根道だ。各ピークに巻き道を作った人の気持ちが理解できる。
1時間ほどで山ノ神の分岐に着く。四角い石が置いてある。

    山ノ神の分岐
                 山ノ神の分岐

尾根道に別れを告げ、急な下り坂になる。あまり踏まれていない道だ。10cm以上積もった落葉で土が全く見えない。時折、木の段差が付けられているのだが、足元が見えないため、つまずきそうになる。これが延々と続く。
50分ほどで和田峠からの道に合流する。和田バス停を過ぎ次の鎌沢入口バス停から車で来た道を県立鎌沢駐車場に向かう。
お決まりの温泉は陣谷温泉を選ぶ。車で藤野駅に向かい途中で看板を頼りに左に折れる。狭い道を2kmほど上がると「陣馬の湯」の3つの宿がある。このうちの一つが陣谷温泉である。露天風呂ではないが、大きな窓の浴室は露天風呂のように気持ちの良い眺めを楽しめる。