2057m 百名山 登山日:2009年10月24日
「これから山を楽しもうという人には最高の山」
会社の同期の人といっしょに山に行く事になり、コースの選定をする事にした。山に慣れていない人に、山行きの楽しさを味わってもらいながら、しかも人に知られた所で、季節的に良いタイミングの場所として、大菩薩嶺を選んだ。よくいっしょに山に行くF氏夫妻、M氏に加えて、会社の同期の三人、その奥方様一人、なまけものハイカー夫婦の計九人の山行きになった。 大菩薩嶺の南にある大菩薩峠は、江戸時代まで甲州街道の裏街道、青梅街道が通っていた。明治になって、道は北の柳沢峠につけ代えられ、この道は廃れてしまった。ところがその後、小説「大菩薩峠」や日本百名山での紹介などで、「大菩薩」が、あまりに有名になってしまい、塩山から柳沢峠に向かう道まで大菩薩ラインと称するようになっている。 大菩薩嶺は4回目。このHPのレポートでも2回目。1回目のレポートはこちら。 |
雷岩近くから富士を望む |
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行程
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今日の山旅は9人連れ。なまけものハイカー夫婦はM氏の車に家の前で6:30に拾ってもらって、調布ICから中央高速に乗る。石川SAでもう一台のF氏の車と合流。大菩薩に向かう。1000円高速のお蔭で、高速は大渋滞。上日川峠に着いた時には11:00を過ぎていた。 身支度を整えて、大菩薩峠に向かった。つもりだったが、間違えて林道を甲斐大和方面へ向かってしまった。気がついたのは20分も歩いてから。間違えるような道ではないのに、過去の記憶だけでロクに確かめもせずに歩き出した私のチョンボだった。 |
上日川峠まで戻り、峠の山荘で売っていた1個60円の小さなりんごをかじりながら、福ちゃん荘に向かう。 福ちゃん荘からは、当初大菩薩峠経由で大菩薩嶺に向かうつもりだったが、予定よりかなり遅れたため、直接大菩薩嶺へ登ることにする。大菩薩嶺から時間があれば峠へ、万が一余裕がなければ、そのままピストンで下りてくるようにした。後で考えるとこれは良い選択になった。登りが急登、下りは峠を回ったので緩やかに下ることになった。山に慣れていない人にとっては、急登より急降の方が、苦手だ。 |
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前に30人近いツアー登山の一行がいる。一番後ろのツアーコンダクターの女性が、この程度の山で50Lクラスのザックを背負っている。万一に備えて、テントとシュラフは必ず持ってくるそうだ。流石はプロだ。 途中から急登になる。登るにつれ、振り返ると富士山が見えてきた。 |
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福ちゃん荘から1時間弱で雷岩。雷岩は10m四方くらいの岩塊。その横に広いスペースがあり、大休止をとるには最適な場所だ。南西側に180度の展望が広がっていた。富士山から甲府盆地、その向こうに南アルプスが見える。 昼食後、なまけものハイカーの山行きにしては短い休憩の後、大菩薩嶺山頂に向かう。 |
雷岩から、ほぼフラットな道を10分で山頂に着く。ここは展望も効かず、あまり広くもない。大菩薩の山旅では、山頂は、着いたという事だけが意味がある。決してメインの目的地ではない。ここのところは、他の山とはっきり違う。 記念写真だけ撮って雷岩まで引き返す。 |
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雷岩から大菩薩峠に向かう。この尾根歩きが大菩薩山行きの醍醐味だ。尾根の南西面には木がなく、展望を楽しみながら歩く様は、森林限界を超えた日本アルプスの尾根歩きを彷彿させる。 |
約40分で、大菩薩峠の茶屋が見えてきた。明るい尾根道は峠まで、そこより向こうは普通の2000m級の山と同じ。うっそうとした森になる。 尾根歩きも峠まで。ゆるやかな下りを福ちゃん荘に向かう。 |
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福ちゃん荘。ここで40年前、浅間山荘事件の導線となる大きな出来事があった。今はそんな事は誰も知らずに、休息をとる。「ふうん、皇太子ご夫妻もここで休憩したんだ」こちらの方が、驚く出来事のようだ。 ここから上日川峠に向かうが、一箇所注意した方が良いところがある。福ちゃん荘から直ぐの所に道標があり「裂石」と書いてある。「裂石」は大菩薩の麓の地名。一瞬、このまま向かって上日川峠に着くか迷うが、問題はない。30分弱で峠に着く。 峠から今日の泊まり、石和温泉に向かう。日帰りも充分出来る山だが、のんびり温泉も悪くない。今晩は九人で大宴会。 |