2144m 登山日:2008年7月21日
「百名山でなければ登る気にはなれない山」
深田久弥の「日本百名山」の中では皇海山を「まだ原始的自然美を保っている山域であって、埋もれた山を探し求める人たちにとって、これから興味の多い舞台となるであろう。」とある。深田久弥の時代から既に50年近く経過し、当時に比べて遥かに登りやすくなったが、今なおこの山は「埋もれた山」である。 登るルートは、東側の足尾方面銀山平からと西の皇海橋からの直答がある。前者が深田久弥の歩いたルートで楽に1泊2日のコースになる。後者は、地図の上では楽に登れるはずであったが...。 |
花咲の湯から見た皇海山。ここから見ると 山頂がドームのように見える |
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行程
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前日、老神温泉に泊まり、朝7:30過ぎに宿を出る。国道120号線を北に向かい、吹割の滝の手前の信号で右に折れ、利根信用金庫の脇を入る。ここからは「皇海山」の案内板があるので見落とさないように慎重に車を進めると、やがて栗原川林道に入る。ここからが大変だった。1時間あまり延々と林道を走る。ガードレールなどない。車の底は何度打っただろうか。対向車が来れば退避出来る所までどちらかがバック。 上の写真は、林道途中のトンネル。 |
ようやく皇海橋手前の駐車場に辿りつく。ここにはトイレもある。結構スペースがあるので、満杯になることはないと思う。また橋の向こうにも数台の車を停められるスペースがあるので諦めないように。 身支度を整え、いざ出発。 5分弱林道を歩き、山道に入る。 |
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今回のコース、ところどころ上のような道標があり、山頂までの距離が良くわかる。しかし道自体はほとんど整備されておらず、歩きにくい。「整備するべきだ」と言うのではない。自然の山道を楽しめて良いのであるが、疲れが倍化するのも事実。 |
中間点まで1時間。(中間点という道標はない、「皇海山入口1.8KM」「皇海山山頂1.8KM」という道標のある場所) ここからは、空沢をそのまま登る道になる。青いリボンを目印に道なき道を登る。「この山、雨が降ったら登れないね」なまけものハイカー」カミサンが真剣に心配して何度も言う。青いリボンが沢から分かれるとロープに頼りながらでないと登れない急坂。 |
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一気に急坂を登りきると、稜線のコルに着く。南に独特の形をした鋸山が見える。軽い休憩の後、尾根伝いに山頂を目指す。 もうすぐ山頂だろうと言うところに長い青銅製の剣が立っていた。この剣の事は「日本百名山」にも載っている。下のほうに「当山開祖木村惟一」とあり、明治26年7月21日と読まれる。偶然だが115年前の今日、この山は開山されたことになる。 |
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山頂は狭く見通しが利かない。渡良瀬水源碑があった。山頂に水源碑がある事には若干違和感を覚える。渡良瀬川流域は山の東側になる。東側の沢沿いには登山道はなさそうなので、止むを得ない処置かもしれない。 昼食後、行き来た道を戻る。 |
帰りの温泉はいくつも選べるが、「吹割温泉センター竜宮の湯」にした。事前にホームページを調べると、皇海山登山の紹介が載っていた。ここなら登山バッジを売っているだろうという読みだった。狙い通りだった。 今回のコースは、歩く距離こそ短いが、アプローチが長い。道は悪く険しく、展望も効かない。歩いた時期が悪かったのか、花もほとんどみること出来なかった。百名山ハンター以外にはお勧めできない山だ。 |