御正体山タイトル 登山日:2010年4月18日

「都心で桜を楽しめなかった人にお勧め」

かつて小河内ダム建設のため氷川駅(現:奥多摩駅)から建設現場の水根まで鉄道が敷かれていた。距離は6.7km、1952年開通し、1957年までしか運行していない。なまけものハイカーが生まれた時には既に何も走っていなかった。
小さい頃、奥多摩湖に遊びに行くと氷川駅から奥多摩湖まではバス。このバスはいつも混んでおり、立席になるのが普通だった。横に軌道が見える。「ここを列車が走っていたら、どんなに楽だろう」と、いつも思ったものだった。
この軌道に沿うようなハイキングコースを見つけたのは。4月の後半に桜を楽しめるルートを探して地図を眺めている時だった。「奥多摩むかしみち」は旧青梅街道をテーマに開発されたようだが、「なまけものハイカー」にとっては昔乗りたかった幻の列車を訪ねるコースだった。
今回のハイキングは、9人の大所帯。企画したのは自分だが、自分には思い出を辿るコースだが、他の人たちが満足してくれるか心配だった。
青目立不動から見た奥多摩湖
青目立不動尊から見た奥多摩湖
奥多摩駅舎
コース途中のトイレ 旧小河内線トンネル ハイキングコース入口
廃軌道と人家 人里の桜
青目立不動から見た奥多摩湖 白髭神社と大岩
みはらし丘の桜 シダクラ吊橋吊橋から見た渓谷
みはらし丘から見た奥多摩湖 ヤマブキとダム
眼前のダム 西久保広場ミミガタテンナンショウ
行程
奥多摩駅 9:20
白髭の大岩 10:40
シダクラ吊橋着 11:15
シダクラ吊橋発 12:05
西久保見晴広場 12:45
青目立不動尊 13:30
みはらし丘着 14:15
みはらし丘発 14:30
水と緑のふれあい館 14:50

難易度 ★★
行程時間(含む休憩) 5時間30分
駐車スペース -
トイレ 要所にあり
登山口 わかりやすい
帰りの温泉 奥多摩温泉もえぎの湯
お勧め度 ★★★
☆☆所感☆☆
よく整備されたハイキングコース。廃軌道、桜、渓谷、ダム、湖と見所が多い。ハイカーでなくても歩く事が苦にならない人におすすめ。また、都心に比べて桜の満開が一から二週間遅い。都心で桜を楽しめなかった人にも良いかも。

   奥多摩駅舎

家を出たのは6:30。立川駅に7:30過ぎに着く。ここでメンバー合流。今日はEM氏夫妻、F氏夫妻、I氏夫妻、単身赴任のAM氏、なまけものハイカー夫婦の9人の大所帯。
電車が混んでないかと心配したが、充分に9人全員が座れる余裕だった。乗客はハイカーと対外試合に向かう中高校生ばかり。9:10頃、奥多摩駅に着く。

   ハイキングコース入口

駅から10分ほど奥多摩湖方面に歩くと「奥多摩むかしみち」の案内図がある。ここがコースの入口。

   旧小河内線トンネル

入口から軽い登り、5分で廃軌道のトンネルに出会う。

  コース途中のトイレ

このハイキングコースはほとんどが生活道で、山道のようにちょっと草むらに入って用を足すわけにはいかない。その代わりに要所に上の絵のような綺麗なトイレがあった。

  人里の桜

人家に近づくと桜が目立つ。都心ではとっくに散ってしまったソメイヨシノもここではまだまだ満開。

   廃軌道と人家

上の写真は廃軌道とその下の人家。50年以上放置されている鉄橋の真下に住んでいて大丈夫だろうか?と心配。

  白髭神社と大岩

奥多摩駅から1時間20分で白髭神社。神社の横は大岩。思わず神社でお祈りしてしまった。「岩が崩れませんように」

  シダクラ吊橋

白髭神社から30分ほどでシダクラ吊橋。立派な吊橋だが「この橋を渡る際、5人以上で渡らないで下さい。」とあった。「そうか」と、みんな慎重になり、5人ずつ渡った。「ん?」5人じゃアウトか。と気がついたのはこれを書いている時だった。

  吊橋から見た渓谷

吊橋の上から見る渓谷はなかなか。この渓谷をみせるために作ったような橋だ。橋向こうで昼食。みんないろんなモノを持ってきている。AM氏は登山用の携帯ドリッパーでレギュラーコーヒーを沸かしてくれた。なまけものハイカーは定番「インスタントカップスープ」。美味しそうなソーセージ、ミニトマトも交換。もちろんデザートのお菓子。お蔭で腹一杯になってしまった。これでは健康の為に歩いてもかえって太ってしまいそうだ。
シダクラ吊橋から40分で。西久保広場。

  西久保広場

その手前で道端に座った50過ぎくらいのおじさんに声を掛けられる。最初は小河内線とそこを走っていた蒸気機関車の話。次に平成11年11月11日11:11に買った入場券を見せてくれた。「てっちゃん」なんだなと思って話を聞いていたら、秋葉原のメイド喫茶のスタンプカードを見せてくれた。先は長い。話を切って、道を急ぐ。
西久保広場は道沿い50mくらいに幅10mくらいある草地。生活道の多いコースだけに昼食を摂る場所を見つけるのに難儀するが、ここはそれにうってつけのスペースだ。トイレもある。

  眼前のダム

広場からつづらの登り。はじめて山道に入った。10分ほどで眼前に小河内ダムが現れる。

  ヤマブキとダム

道はさらに登りが続き、見上げていたダムを見下ろす位置になる。

  みはらし丘の桜

青目立不動尊が「奥多摩むかし道」の最高点。ここから見た奥多摩湖は冒頭の写真のようになかなかだった。このままダムサイトに向かうのがハイキングコースだが、せっかくなのでEM氏の発案で湖横のみはらし丘に向かう。

  みはらし丘から見た奥多摩湖

丘には昭和32年ダム完成を記念して桜が植えられている。今では3000本あるそうだ。ここで春を満喫し、ダムサイトの水と緑のふれあい館に向かう。ちょうどバスが来たので館には入らず、奥多摩駅に。