日本各地にxx富士という名の山がある。その多くが富士山に似て、独立峰で綺麗な円錐形をしている。三浦半島の南端にある三浦富士は名前まで富士山であるが、富士とは似ても似つかない。おまけに隣の砲台山/武山より低い。 冬の間、雪に閉ざされて多くの山が「なまけものハイカー」の登山対象外になるが、さすがにこの山なら真冬でも登れる。 |
正面の小高い丘が三浦富士 手前はイチゴのビニールハウス |
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行程
ハイキングコースはミカンの木々を縫うように進む 砲台山の旧日本軍砲台跡と海上保安庁の施設 三浦富士山頂の小さな祠(浅間神社) |
自宅を8:15に出発。第三京浜、横浜横須賀道路、国道134号線を経て、京浜急行津久井浜駅が最初の目標。駅から細い道を山側に走ると数分で津久井浜観光農園の案内所に着く。正面に観光農園用の数十台分の駐車場がある。「三浦富士に登って帰りにイチゴ狩りをするのでここに停めておいてよいか?」と断って、車を置く。 津久井浜観光農園の案内所、この正面に大きな 駐車場がある。 津久井浜観光農園案内所から10分ほどで、武山登山口に着く。今回のコースは要所に案内地図とキノコの形をした道標があり、道に迷うことはなさそう。念のため案内地図をデジカメで撮り、わかんなくなりそうになればそれをチェックするだけで十分だと思う。さらに、15分も歩くと武山山頂に着く。山頂には武山不動、展望台がある。展望台からは三浦半島南端、横浜のみなとみらいの高層ビル群、東京湾を挟んで房総半島の山々が見える。伊豆半島/富士山も見えそうだが、今日は生憎の天気である。海と山を組み合わせた複雑な展望は三浦半島ならではである。 武山登山口にあるキノコの形をした道標 しばし、好展望を満喫していると、なんと雪が舞い始めた。雪を避けて三浦半島の南まで来ているのに、ついていない。幸い傘を指すまでも無いような雪。雨より遥かにましかもしれない。 武山から砲台山までは、ほとんどアップダウンのない尾根道。ミカンの木が両脇を覆っているのはちょっと変わっている。 砲台山頂はハイキングコースから左に外れ、山を北側から巻くように登る。ここが今回の最高峰。それでも204mしかない。山頂には海上保安庁の施設と旧日本軍の砲台の跡がある。この地が今も昔も遠くまで海を見通せる要地であることに違いは無い。 分岐まで戻り、三浦富士に向かう。多少のアップダウンはあるが、気になるようなレベルではない。反対から歩いてくる人にはたくさん出会うが、同じ方向に進む人は少ない。普通の人と逆コースを歩いていることに気がつく。登山口のわかり易さを考えれば、始めていく人には今回のコースの方が良いかもしれない。逆コースだと道標はあるものの、観光農園案内所から三浦富士登山口までが少々複雑そう。 三浦富士の山頂には浅間神社がある。神社というよりは小さな祠であるが、昔からの富士山信仰の歴史を物語っている。山頂は今回の三座では一番狭い。南側が開け、眼下に海が広がっている。北には木々の間からYRPの研究所群が見える。 いつのまにか雪は止んだものの、寒いのには変わりはない。本来はここで昼飯を食べる予定だったが、15分ほどで、下ることにする。階段のついた坂を10分ほど下ると、警察犬訓練所に着く。右に折れ、緩やかな舗装道を下る。道の両側は、ミカンとキャベツ畑が続く。さらに、イチゴのビニールハウス群を抜けると、車を置いた津久井浜観光農園案内所に戻る。 帰りは約束どおり、イチゴ狩りを楽しむ。 |