タイトル 1745m 登山日:2013年5月3日

「山の形が魅力。どこから観ても頂が三つに割れているとか??」

坊がつるに行ってみたいというカミサンの希望から、長者原からすがもり越-三俣山(「みまたやま」と呼ぶ)-坊がつる-雨ヶ池越-長者原という周回コースを企画した。
自分にも、九重山系にはじめて登った時から三俣山頂に立ってみたいという願望があったので、両方の欲求を聞き入れたコースになった、
三俣山はその名のとおりきれいに頭が3つに割れて見える山の形をしている。何となく、昔のアニメにでも出てきそうで、非常にユーモラスだ。見ただけで登ってみたくなる山、それがこの山だろう。
実はこの山、どこから見ても三つに頂が割れているという。実際には4つのピークがあり、最後の一つが他のピークに邪魔されて見えなくなるので三俣になるという仕掛けらしい。
前日、数ある九重の温泉群から筋湯を選び、泊まった。清風荘、小さな旅館だが、女性が好みそうな細かい心配りの行き届いた宿だった。
長者原から見た三俣山
長者原から見た三俣山
行 程
長者原 7:30
すがもり越 9:05
三俣山西峰 9:35
三俣山南峰着 10:20
三俣山南峰発 10;45
すがもり越 11:35
法華院温泉 12:40
雨ヶ池越 13:40
長者原 15:00

難易度 ★★★
行程時間(含む休憩) 7時間30分
駐車スペース 長者原駐車場(100台以上)
トイレ 長者原、法華院温泉
登山口 わかりやすい
帰りの温泉 多数
お勧め度 ★★★★
<所感>
非常に変化のあるコースだった。潅木帯、岩場、クマザサの野、河原のような砂礫地、湿地帯、木道、照葉樹林。これだけいろんな場所を楽しめるコースはそうはないだろう。

   
正面に硫黄岳が見えてくる

長者原に着いたのは7:15頃。ここは大規模な登山基地になっており、ほかであまり見られないような大きな駐車場、日帰り温泉施設、宿もある。
長者原からしばらくは潅木の中を進む道になる。やがて潅木もなくなり、草の道になり、その草もまばらになると、正面に、硫黄山の噴煙が見えてくる。
硫黄山を右に見ながら少し歩くと、すがもり越。ここからが今日のメイン、三俣山の登り。

  すがもり越から見た三俣山

良く見ると、「通行をご遠慮ください。」という看板が立っている。三俣山から先、坊がつるに降りる道も雨ヶ池越へ降りる道も通行禁止になっているので、三俣山に登るなら、ここに戻って来いという意味。
ここから三俣山南峰までの道、道標はゼロ、道は何本にも分岐している。見通しがきくので、天気さえ良ければ何の問題もないが、天気の悪い日は簡単に迷ってしまいそうだ。すがもり越から1時間15分で南峰。

  三俣山からの眺め

九重の山はどこでもそうなのだが、三俣山からも完全360度の展望。特に南側、九重山々の眺めは最高。大船山と中岳の間には祖母/傾も見えるはずだが、この時期の九州で遠望を期待するのは無理だろう。

  くまざさの中の道


すがもり越まで、またわかりにくい道を戻る。

  すがもり越からの下り

すがもり越から、岩場の下り。ここはどこでも歩ける場所。道を示すため、ベタベタに黄色いペンキの丸が書いてある。

  水のない河原

岩場を過ぎると水のない河原になった。

  法華院温泉

河原から再び岩場の下りになり、下りきったところが法華院温泉。
ここはちょっと見るとただの山小屋。温泉とはいえ、15年前に泊まったときには3畳ほどの湯舟が一つあるだけだった。今はリニューアルされているらしい。どのようになっているか???

  坊がつる

法華院温泉からは坊がつる。ここでは春先に野焼きをするので、この時期はあまり眺めが良くない。ただの焼け野原になっている。

  雨ヶ池

坊がつるから一汗分登って雨ヶ池。そこから照葉樹林帯を下って長者原に戻る。
長者原への下りで14:00過ぎだと言うのに次々と登っていくハイカーに出会う。全員が坊がつるの天場を目指すハイカーだった。坊がつる。ここが西日本ハイカーの聖地と言われるだけのことはある。
<ちょっとウンチク>
綺麗に3つに割れている愛嬌のある形が三俣山の魅力の一つ。「どこから見ても三つに頂が割れている」というが、周りから見てどんな山なのか絵を集めてみた。

  久住山から  大船山から

左は2010年に撮った久住山からの写真。そして、右は2000年大船山から。ここから三俣山を見て、「ああ、あそこに登ってみたいな」と思ったのを良く覚えている。なお、手前は坊がつる。

  やまなみハイウエイ朝日台から  牧ノ戸峠から(カシミールで描画)

左の写真は、やまなみハイウエーの朝日台から。右は写真がないのでカシミールで描かせてみた牧ノ戸峠から。長者原から見た写真は、このページの一番上だ。このように、要所から観た絵はきれいに三つに割れていた。「どこから観ても」と言い切るには材料不足だが、まあ愛嬌のある山形には間違いない。