167m 登山日:2008年2月24日
「安藤広重、東海道五十三次にも描かれた山」
平塚の西、大磯の北に小さな山がある。この山に興味を持ったのは、安藤広重の東海道五十三次、平塚宿の版画に見つけたから。 わざわざこんなマイナーな山を描き、しかも富士山を横に従えている。ここまで山らしい山のない相模川の河口原を歩いてきた時、初めてせまる山らしい山なので、このように描いたのか? この山は、平塚富士とも言うらしい。富士には見えないが、この辺りから見る富士の眺めは格別。 「なまけものハイカーカミさん」の肩の故障でしばらく山行きを休んでいたが、リハビリを兼ねて、この山に登った。 湘南平から高麗山まで1時間弱の縦走コース。海と平行に歩く珍しい縦走である。 |
ロイヤルホームセンター平塚店から見た高麗山 |
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行程
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8:30に家を出て平塚に向かう。目的地は平塚のすぐ横だが、直ぐには登山にかからなかった。まずはこの山と富士が同時に収まる写真を撮りたかった。右上の安藤広重の版画の構図と同じ、高麗山の直ぐ右に半分隠れるようになる所。ところが、現代の平塚では広重の頃のように富士と高麗山を見渡せる場所自体がなかなかない。ようやく見つけたのは高麗大橋のたもとだった。撮れた写真は左上のようにロンパリになってしまった。 |
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湘南平は高麗大橋から車で5分、直下の駐車場は100台は停まれるかと思うほど大きい。ここは結構メジャーな観光スポットのようだ。 |
湘南平は山の上にありながら広い広場になっている。その東端にはテレビ塔、西端に展望台がある。 |
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西端の展望台からの眺めは最高。周りに高い山がないので海抜200mにも満たないこんな山でも、素晴らしい景色が味わえる。南の相模湾に大島、東は伊豆半島と箱根の山々、富士を経て丹沢山塊まで楽しめる。 |
中でも富士山の展望が良い。関東地方で富士を見ると大半の場所で秩父、奥多摩、丹沢、箱根の山が邪魔になり、下のほうは切れてしまう。冬だと雪の部分しか見えない。ここはちょうど箱根と丹沢の間に富士が来るので雪の被らない下のほうまで見える。 |
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湘南平東端のテレビ塔は登れるようになっている。ここで驚かされるのは景色ではない。金網に掛けられた膨大な量の南京錠。「南京錠に恋人同士の名前を書いて施錠して鍵を捨てる。」というのがここの習慣らしい。ところで南京錠は何処に売っているのだろう。 |
湘南平から尾根伝いに東に10分ほどで浅間山(「せんげんやま」と読む)に着く。ベンチとテーブルが2組あり、10人ほどのハイカーが昼食を摂っていた。ここには一等三角点があるが、木が邪魔で展望は利かない。 |
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浅間山からさらになだらかな尾根道を東に進む。時折木々の間から相模湾が見える。残念なことに綺麗に見渡せるのは湘南平だけだった。 |
尾根道の脇には時折スイセンが咲いている。冬の山は花が少ない。スイセンは貴重な存在だ。 |
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浅間山から30分弱で高麗山に着く。山頂は広く平らだが隅に一組ベンチとテーブル、後は何もない。見晴らしも利かない。ガランとしている。屋外なのにこの言葉がぴったりの雰囲気だ。 さすがに寂しいので10分ほどで行き来た道を戻る。 |