大菩薩嶺から南に伸び、大月の北、滝子山に至る山並みを大菩薩連嶺または小金沢連嶺と呼ぶ。この連嶺のほぼ中間点に湯の沢峠がある。ここは峠まで車で入れる。そのため、この連嶺の尾根歩きは、麓から山を登り始めるという作業をせずに楽しめる。なまけものハイカーにとっては理想の山塊なのである。
この尾根のもう一つの特徴は、笹原が多く展望が利く場所が多いこと。ほぼ真南に富士山があるので、南を向けば常に富士山の姿を楽しめる。
過去、湯の沢峠から南に下ったことはあるが、北に向かったことはなかった。前日、天気予報から、展望の山を登るのに絶好のタイミングと確信し、この連嶺を歩くことにした。
|
|
このコースの最大のテーマは富士。
気持ちの良い富士が随所で見られる。 |
|
行程
湯の沢峠 |
9:20 |
黒岳 |
10:30 |
牛奥ノ雁ヶ腹摺山 |
11:40 |
小金沢山着 |
12:25 |
小金沢山発
|
12:45 |
牛奥ノ雁ヶ腹摺山 |
13:30 |
黒岳 |
15:00 |
湯の沢峠 |
15:50 |
|
|
難易度 |
★★★ |
行程時間(含む休憩) |
6時間30分 |
駐車スペース |
湯の沢峠 10台強駐車可能 |
トイレ |
湯の沢峠駐車場 |
登山口 |
わかりやすい |
帰りの温泉 |
やまと天目山温泉
|
お勧め度 |
★★★★ |
|
<所感>
明るい尾根歩きのコース。天気がよければ最高クラスの山行きが楽しめる。特に富士山の眺めは最高。
今回は小金沢山まで足を伸ばしたが、牛奥ノ雁ヶ腹摺山までが適当かも。その分、各所でのんびり寝転んでみたい。そういう気持ちになる山。 |
|
6:40に家を出て、湯の沢峠に着いたのは9:00過ぎだった。駐車場には10台強のスペースがあるが、スペースは満杯。端っこのスペースにムリムリ車を押し込む。
ここには立派なトイレとトイレより小さい無人避難小屋もある。 |
|
駐車場からすぐにほんものの湯の沢峠がある。道は十字に別れ、真っ直ぐ進めば真木方面、右に折れれば大蔵高丸。左は今日行く黒岳方面になる。
峠からは標高差300mのいっきの登り。他の人のレポートでやぶこぎになると書いてあったが、道幅2m程度のやぶを刈り取ってあり、苦にはならなかった。 |
登りきったところが白谷丸。今回の山行きでは最も遠望の利く所だった。南側を中心に綺麗に開けており、丹沢から富士、南アルプス、乗鞍岳、八ヶ岳、奥秩父までの山が見える。
この時期、雪は2900m程度より上しか残っておらず、峰々の景色が実に良い。どれがどの山かも容易jに特定できる。 |
|
白谷丸からは細かいアップダウンを繰り返しながら標高を稼ぐ登りになる。ここは鹿が多いのだろう。多くの木が背の高さより少し上まで皮が剥がれ、食べられた痕がある。湯の沢峠から1時間強で黒岳。
|
黒岳からも軽いアップダウンの尾根歩き。ここの尾根歩きの特徴だが、ばっと拓けた笹原と少しだけ光を遮る林間が交互に現れる。笹原で南を振り返れば必ず富士が見える。
|
|
黒岳から1時間強で牛奥ノ雁ヶ腹摺山に到着。山頂は緩やかな丘のように広く、南側を中心に展望が利く。20人ほどの人が昼食を摂っていた。 |
今日の目標はこの先の小金沢山。牛奥ノ雁ヶ腹摺山でユックリする事も考えたが、道を急ぐことにする。
ここから急にハイカーの数が少なくなった。 |
|
この尾根道の第二の特徴だが、倒木と立ち枯れした木が多い。これが他より笹原が多い理由かもしれない。何でそうなったか???
|
小金沢山の頂も周囲の木が切られており、見晴らしが良い。この頂では東側の山が目立った。丹沢、奥多摩の山が目立つ。富士山もしっかり見えている。
ハイカーはなぜか一人もいなかった。ここまで足を伸ばす人は少ないのだろうか? |
|
富士に雲がかかってきた。あまり長居しても意味がなさそうなので、早めに行き来た道を戻る。
13:30。牛奥ノ雁ヶ腹摺山まで戻ってビックリ。往きはあれだけ多くの人がいたのに、もう誰もいなかった。既に富士も雲に隠れていた。
湯の沢峠まで戻ったのは16:00少し前だった。 |