雁腹摺山(「がんがはらすりやま」と読む)は、旧500円札の富士を撮影した山として知られている。同じ富士を撮りたくて、2度この山を訪れたが、2度とも富士を観る事が出来なかった。今回は3度目の挑戦。
この山は普通は山の西、大峠から登るが、一時間で山頂に着いてしまう。少々物足りない。そこで、大月市街の北、岩殿山と組み合わせて、1日2座の山行きにした。
岩殿山には戦国時代、岩殿城があり、難攻不落の名城として知られていた。中央高速の下りを走ると、大月ICの少し手前で、右側に物凄い岩壁が現れる。それが岩殿山。確かにこの岩壁を見れば誰でも城を作りたくなるだろう。
標高が634m。ちょうど東京スカイツリーと同じ高さの山として、今年俄かに脚光を浴びている。
山行きは2012年11月3日。500円札の富士が撮影されたのは1942年の同じ日の70年後。わざわざこの日を狙っての計画だった。 |
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雁腹摺山頂からの富士 |
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行程
雁腹摺山 |
大峠 |
9:50 |
雁腹摺山頂着 |
10:40 |
雁腹摺山頂発 |
11:35 |
大峠 |
12:25 |
岩殿山 |
岩殿山駐車場 |
13:35 |
岩殿山頂 |
14:20 |
岩殿山駐車場 |
15:20 |
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難易度 |
★★ |
行程時間(含む休憩) |
4時間20分 |
駐車スペース |
大峠:
正規の駐車スペースは10台程。道が広く路駐は難しくない。
岩殿山駐車場:
周りにムリムリ停めても15台程度。やや足りない。 |
トイレ |
大峠、岩殿城入口 |
登山口 |
わかりやすい |
帰りの温泉 |
ー |
お勧め度 |
★★★ |
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<ちょっとうんちく>
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五百円札の富士と雁腹摺山からの富士を比べてみた。左上がお札。上が山頂からの富士。富士の手前に3つの稜線が見えている。手前から滝子山、鶴ヶ鳥屋山、三つ峠山の順番。鶴ヶ鳥屋山の稜線が滝子山に隠れる間際の位置が、微妙に違うように思える。
おそらく、お札の富士は山頂から撮った物ではないだろう。もう少し低いところからだ。左は山頂から少し下りた見晴らしの良い岩場から撮った絵。どちらかというとこちらの方がお札に近い(ここでも少し違うが...)。
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家を出たのは,6:00過ぎ。中央高速は渋滞。そう、5年くらい前ならここで渋滞に会わない時もあったが、昨今は必ず出くわす。車が増えている訳ではない。車で遊びに出かける人が増えたのだろう。
9:30過ぎに大峠に着く。ここの駐車場は10台ほどしか停められない。しかし、道がj広く路駐には困らない。40台は停まっているだろう。
周囲の紅葉は終わりかけていた。 |
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私の記憶が正しければ、最初に自分がこの山に登った四半世紀前には大峠からの道はなく、遥か南の金山鉱泉からの長距離のピストンだった。大峠からの道はムリムリ作ったのだろう。短いが結構厳しい。いくつか縄もかけられている。
道の後半から紅葉は消え、冬山になっていた。
大峠から一時間で山頂。 |
雲が下のほうに掛かっているが、待望の富士を観る事が出来た。山頂は富士山の方向だけ綺麗に木が切られている。この山のウリは富士観望なので、当然かもしれない。 |
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山頂の反対側はうっそうとした林の中になる。今日が一年中のピークと思うが、人は非常に多い。50名はいるだろうか? |
ゆっくり富士を楽しんで大峠に戻り、本日の2番目の山、岩殿山に向かう。国道20号線を東京に向かい、大月駅の先、高月橋入口の交差点を左に曲がり、桂川を渡って直ぐ左に岩殿公園駐車場があった。車を停めるところはここしかないが、あまり大きくない駐車場だ。 |
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駐車場から大月市街と反対に登っていくと左に「岩殿城跡入口」がある。ここが登山口。ここからひたすら登り。上の写真は途中の城門。 |
山頂の手前に大きな岩が2つ。その間を道が続く。ここが第二の城門になっていたようだ。上の写真がそれ。 |
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駐車場から45分で山頂。 |
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ここの眺めは怖い。高層ビルからの眺めのように足元から見える。ほとんど真下に車を停めた駐車場が見える。その先が桂川、そしてその先が大月市街だ。その先に薄っすらと富士山も見える。
山頂は山城作りに都合よく出来ている。周囲が急峻で、山頂は2つのピークはある。両ピークともちょっと広いスペースになっている。左上は、東側のピークにあった烽火台跡。ここは沢山の電波中継塔がある。現在の烽火台にもなっていると言うこと。
下りは、東側に下りてみた。ここも急坂。東に百蔵山と扇山が見える。
山を降りて車道を駐車場に戻る。左は途中で撮った岩殿山。うーん何度見てもすごい山肌だ。
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