利尻山タイトル  1912m  登山日:2006年7月6日

私にとって、口コミ情報は重要だ。多くのハイカーが「なまけものハイカー」よりはるかに経験が豊富で、しかもガイドブックでは書かれていない情報を話してくれる。「あの山はショボイ」「よく滑る道だよ」...。こういうマイナス情報はなかなかガイドブックには書いていない。特に地方の山に行って地元のハイカーから得る情報は非常に有力だ。
さらに言える事だが、ハイカーは自分の登った山の自慢をしたがる性癖を持つ。だからちょっと聞くといろいろと教えてくれる。かく言う自分も、こんなHomePageを一生懸命書くのだから、同じ口だろう。
もうひとつ、「なまけものハイカー」カミさんは、聞き上手。旅先の旅館の風呂場、横に座った人、どこからでも情報を仕入れてくる。
当初、旭岳登頂の2日後、7月6日に十勝岳に登る予定だったが、この山、口コミ情報では、どうも評判が良くない。「ガレ場ばかりでつまんないよ」「最後の登りがきついよ」「近くの富良野岳がお勧め、花がきれいだよ」...。また、天気予報ではこの日の天気は思わしくなかった。つまらない山でも天気がよく眺めがよければ、予定通り十勝岳に登るつもりだったが、天気が悪そうなので花を楽しめる富良野岳に変更した。コースタイムも1時間ほど短くなる。
この判断は正解だった。

どこまでも続くお花畑
どこまでも続く、富良野岳山頂付近のお花畑
十勝岳温泉 U字谷を行く
ウコンウツギイシツツジ
ミツバオウレン
雪渓エゾノイチゲ ウラジロナナカマドサンカヨウ
富良野岳山頂付近のお花畑
富良野岳山頂付近のお花畑
行程
十勝岳温泉 6:20
上富良野岳分岐着 7:25
上富良野岳分岐発 7:35
稜線合流点 9:20
富良野岳山頂着 9:50
富良野岳山頂発 9:55
稜線合流点 10:30
上富良野岳分岐 12:20
十勝岳温泉 13:20

難易度 ★★★
行程時間(含む休憩) 7時間
駐車スペース 十勝岳温泉に30-40台駐車可
トイレ 十勝岳温泉
登山口 わかり易い
水場 なし
帰りの温泉 十勝岳温泉
お勧め度 ★★★★

雨に濡れたチングルマ
雨に濡れたチングルマ


十勝岳温泉、凌雲閣。温泉は素晴らしい
前日、テレビでは遅くなるほど天気が悪くなると報じていた。そこで、少し早めの5:00に宿を出た。静かな朝の田園を車で飛ばす。上富良野から20分ほどで十勝岳温泉に着く。ここには登山者用の大きな駐車場があり、楽に30台は停められる。きれいなトイレもある。

    U字谷を進む
                浅いU字谷の底の林道を進む

6:20に登山開始。きれいな浅いU字谷の底を歩いていく。安政火口分岐から斜めにトラバースするように道が進む。途中、上富良野岳分岐点で十勝岳方面から下りてきた人たちに出会う。稜線はものすごい強風で危険だそうだ。「あきらめるのも勇気ですよ。」
この言葉で、前を行っていた5人ほどの団体が、引き返すことを決意した。「なまけものハイカー」は、取り敢えず稜線まで行くことにする。幸い、このコースは稜線に合流するまでが長い。決断も先送りできる。わざわざ東京から来てここで諦めるなんて...。そんな勇気はなかった。
その後も、すれ違う人が異口同音に「稜線はすごい風ですよ」と言ってくれる。でも、ここは山の斜面。風はほとんど吹いていないので、強いと言われても実感がわかない。
いくつかの谷を斜めに横切る。どの谷も雪が残っている。中には雪渓が半分崩れかけ、下に小川が見えるところもあり、少々怖い。
いつの間にか雨も降ってきた。

    雪渓
                   雪渓を渡る

稜線に出る5m手前まで、実感はなかったのに、稜線に出ると猛烈な風が吹いていた。吹き飛ばされるようなレベルではないが、歩行には難渋しそうだ。幸い、登山道は安全そうな道が続いている。ここまでくれば30分と、覚悟を決めて山頂に向かう。
道の両脇は、延々とお花畑が続いている。果たしてこれだけ大規模なお花畑を、どれだけ見たことがあるだろうか?ハクサンイチゲ、エゾノツガザクラ、エゾコザクラ。チングルマは雨に濡れてかわいそう。百名山には漏れているが、「花の百名山」に挙がるだけの事はある。

じっくり見て行きたいが、それどころではない。山頂に辿りついた証拠の写真を撮って、さっさと帰路に着く。
稜線からの分岐まで戻ってほっと一息。時間はまだ10:30。ゆっくり、写真を撮りながら、十勝温泉へ戻る。ウラジロナナカマドウコンウツギイソツツジミツバオウレンエゾイチゲサンカヨウ。稜線の花とは違う。
いつの間にか雨も上がった。

帰りは十勝岳温泉で汗を流す。ここの温泉は、2種類の泉質があり、全く違う湯を楽しめる。一つは茶色の泥のような湯。もう一つは透明でややぬるい。2つの泉質が無造作に混ざり合っている湯船もある。露天風呂からは雄大な山岳を楽しめる。もちろん掛け流しである。盆栽のような白々しい庭しか眺められない露天風呂とは訳が違う。
この近くには、脱衣所もない、水着OK、混浴、無料の吹上露天風呂もある。ただし、ここは若干湯が熱かった。その近くの吹上温泉も悪くはなかった。


今考えても、十勝岳から富良野岳に変更したのは正解だった。風の強い中、比較的安全な山行きを楽しめた。天気が悪かったので、花を楽しめるコースを歩けたのも良かった。