タイトル 
万二郎岳(1299m)  万三郎岳(1406m)  百名山 登山日:2008年12月28日

「眺望は期待できない」

深田久弥の「日本百名山」の天城山の項には「天城のいいことの一つは見晴らしである。...いつも正面に大きく富士が立っている」と書いてある。実際、天城の峰々と富士山の間には遮る物はなく、距離の割りに雄大な富士が期待できる筈である。大島を始めとする伊豆七島も十分見渡せる筈。ところが、実際に行ってみると、万二郎岳/万三郎岳の間では、木々に邪魔され、ほとんど満足できる景色を観ることができない。八丁池まで行けば話しは別であるが...。
だから、今から10年前の5月、天城峠から八丁池〜万三郎岳〜万二郎岳〜天城高原ゴルフ場と縦走した時に、あまりこの山に良い印象を持てなかった。
今回、冬枯れの今の季節ならもしかすると、綺麗な富士、綺麗な海が見えるかもと期待した。

万二郎岳から見た天城連山
万二郎岳から見た天城連山

天城高原GCのハイカー用駐車場
木々の間から見える相模灘
万三郎岳山頂から観た富士万三郎岳山頂の様子 有名なアセビのトンネル
万二郎岳から見た天城連山万二郎岳直下からの富士 万二郎岳山頂の様子
行程
天城高原GC駐車場発 9:30
万二郎岳着 10:30
万三郎岳着 11:45
万三郎岳発 12:15
涸沢分岐 12:50
天城高原GC駐車場着 14:15

難易度 ★★
行程時間(含む休憩) 4時間45分
駐車スペース 天城高原GCにハイカー用専用駐車場あり
トイレ 駐車場に立派なトイレあり
登山口 わかり易い
帰りの温泉 ここは伊豆。いくらでもある
お勧め度 ★★

  天城高原GCのハイカー用駐車場

6:30に家を出発。川崎ICから東名に乗り、小田原厚木道路、箱根ターンパイクから伊豆スカイラインに入る。伊豆スカイラインの終点が天城高原ゴルフコース。ここには親切にもハイカー専用の駐車場が用意されている。軽く百台は停まれるスペース。綺麗なトイレもある。
身支度を整えて、まずは万二郎岳を目指す。

  万二郎岳山頂の様子

比較的緩やかな登りが続く。このコースは極めて親切で、30mおきに道標がある。
1時間ほどで山頂。山頂は狭く、見通しは利かない。中央に「1320 天城 万二郎岳」と書いた道標がある。この山、国土地理院の2万5千分の1の地形図では標高1299mになっている。この差は何なんだろうか?

10分ほどで万三郎岳に向かう。

  万二郎岳直下からの富士

山頂から標高差50mほどの下り。ここが今回のコースで唯一、枯れ木に遮られず富士が見える場所だった。

正面には天城連山も見える。

  有名なアセビのトンネル

軽いアップダウンの尾根道が続く。冬でよく見ないとわからないが、植生が他の山と違う。アセビ/シャクナゲなどのツツジ科の植物が目立つ。
上の写真は有名なアセビのトンネル。もちろん、今の時期ならただの枯れ木のトンネル。ここのアセビの開花は5月下旬とのこと。



  万三郎岳山頂の様子

万三郎岳の山頂の様子は、万二郎岳とよく似ている。あまり広くなく。見通しも利かない。富士の方角だけ木が伐ってある。これは富士が見通せる山でのお約束。でもここでは、富士が完全に見通せるようには伐っていない。微妙に枯れ枝が邪魔をする。

  万三郎岳山頂から観た富士

昼食の後、下山路につく。西に200m行って、八丁池への道と分かれる。標高差300m近く一気に下ると涸沢分岐。そこから、斜面を巻くような道になる。ほとんど上り下りがない。往路と違い、道標がほとんどない。正確には、普通の山並の道標の数。この方が安心だ。ついつい地図をチェックしてしまう。

  木々の間から見える相模灘


涸沢分岐から1時間30分で駐車場に戻る。
今回、天城高原GCから万二郎岳、万三郎岳を周遊するコースを選んだが、正直あまり面白くなかった。登るなら、旧天城トンネルから、GCまでの縦走だろう。有名な天城トンネル、わさび田、伊豆にこのようなところがあるのかと思うような静かな八丁池、...。少々距離はあるが標高差がなく歩き易い。