6.完 成
ついに、調整も終わり、最後の仕上げでフロントパネルとリアパネルに付属の名板を貼り、2バンド5球スーパーラジオが完成しました。冷たい感じのアルミパネル、トランスやバリコンや真空管等の部品のむき出し感、大きなチューニング用のダイヤルとツマミ。それに電源を入れると真空管のヒーターがレトロ感を十分に演出している。レトロと言いながらも個人的には初めての真空管で、新鮮であった。
今回の製作や調整は事実上休日しか出来ませんでしたが、商品到着から完成まで約1ヶ月(実質作業日数は約7日間)かかりました。当初の目標?意気込みであった。2日間で一気に完成とはいきませんでした。一般の感覚ではコレが4万円のラジオ?と、見られるかもしれないが、自分には値段に無い価値や製作感を堪能することが出来たと思っている。ラジオの自体も市販の4万円のラジオとは性能では当然劣るが、十分に実用レベルではあり、可愛がれば末永く使えそうです。ただ、故障したときの部品の調達が少し心配ですが、、、
完成した5球スーパーラジオ
前面の様子 | フロントパネル |
<今回のラジオ製作の概要>
*製作日数:約7日間
*製作費用:約43,000円
*受信帯域:中 波 550〜1600kHz
短 波 7250〜15450kHz
*電 源 :商用AC100V
*受信方式:スーパーヘテロダイン
*真空管 :5本
肝心の使用感であるが、感度や選択度も実用には十分絶えうるものと感じた。中波については関東近辺の局を聞くにはなんら問題は無い。また、隣局に強い局が無ければ遠方の局も十分に受信出来た。ちなみに北海道放送(JOHR)やNHK第一/松江(JOTK)も小さいながらも受信する事が出来た。(ただし、夜間のみ)。
短波帯を受信してみようと、海外の日本語放送を探したが、ワライカワセミのインターバルで有名なラジオオーストラリアが無くなっていた。そう言えば、何年か前にそんな話を聞いた事があった。英語の苦手な自分は日本語放送を探したが、ほとんどが「北京放送」「台北国際放送」「朝鮮の声」など日本近隣の放送であったためか、どの局も受信状態は良好であった。しかし、全体的に上の周波数14M〜15MHzあたりは感度が落ちるような気がした。最近、ベランダから5〜6mのワイヤーアンテナを張ってみたところ、調整時に使用したICF-7600(ANTは付属ロッド)と変わらない感度(ちょっとひいき目かも)を発揮してくれたので、もう少しいろんな局を受信して、レポートしてみたいと思う。
最後に、このラジオキットについて個人的には非常に満足できる内容であったと思う。また、発売元であるハムズオフィスさんのフォローも早く(と言うか自分のした質問が単純すぎた)好感が持てた。説明書も初心者向けでないにせよ、自分としては十分に理解出来、調整方法も分かりやすかった。もう一つ欲を言わせてもらえば、せめて回路図だけはもう少し綺麗な印刷物にしてほしかった。部品の型番等が潰れてしまったのは残念に思えた。
工作読本には手軽さは無く「手間を楽しむ」物と評価していたが、中上級者には十分に手軽に手間を楽しめる言った所ではないか。むしろ、何度も真空管ラジオを作った方には物足りないかも知れない。
久しぶりのラジオの製作でかつ、はじめての真空管ラジオへの挑戦。今回は十分に満足する事が出来た。さてさて、次は何を作ろうか?