70's ROGERS Swiv-o-matic Hi-Hat stand
製品番号:#48-0511
1970年代初期のワンピースタイプ
このスイヴォHHスタンドは、1960年代よりマイナーチェンジしながら存在します
(1962年頃の4402は、ボード中央ではなくヒールにRogersと入っていた模様)
1980年のカタログにも載っており、ワンピースタイプは製品番号#6005でした
これらは大変息の長かった製品で、今なお使われている人気商品でもあります!
俗称としてSwan leg(白鳥の脚!)とも呼ばれている脚部のアップ
この何とも言えぬ脚線美に魅了された方も多いのではないでしょうか?
こちらは2ピースタイプです
製品番号:#48-0510
ヒール部がヒンジでセパレートしています
スイヴォマチック・ハイハット・ボード部分の比較です
(左:ワンピースタイプ 右:ツーピースボードタイプ)
ロジャースが開発した ROGERS Dual-Matic Hi-Hat clutch を取り付けた所
ここで、これはちょっと重要かも!と思われるポイントを一つご紹介致します
ロジャースHi-Hat standのプルロッドは、TAMAなどよりも径が若干太めです
当方の所有するTAMAのハイハットクラッチは、わずかな差で入りませんでした
(反対に、TAMAのハイハットスタンドにロジャースのクラッチは入りました)
テンションボルトのように各社で統一された規格ではなさそうです(例外あり)
(他社製クラッチでも、ロッド穴をうまく加工すれば使用は可能と思われます)
さて!
現在の一般的なハイハットスタンドの仕様からすればおよそ華奢に見えるその外観…
しかし、詳細を見れば見る程とても良く考えられた構造をしている事が理解出来ます
まずは・・・
これはシャフトの下部にあるテンション調整用の角頭ボルトの様子
(こんな所にあったのですね!)
次に・・・
シャフト下部の剣先を出した所
(手前の角頭ボルトで調節します)
これは引っ込めた所
(いずれの場合も剣・その他が外部に引っ掛からないように設計されています)
そして・・・
ヒールに付いている角頭ボルトの様子
これでボードの傾きを調整します
各部に様々な工夫がされていおります
2ピースタイプのヒール拡大写真
調整機構がない分、シンプルです
(でも値段は一緒だったんです^^)
近年、この手の軽量級スタンドが再び見直されつつある事は、すでにご承知の通りです
(ヘビー級のスタンドに比べ、持ち運びが楽な点も見逃せないメリットの一つです!)
なお、Rhythm & Drums magazine、02年7月号P.53に2ピースのスイヴォハットが写真入りで紹介されました 今なお現役バリバリに使用されているのは実に嬉しい限りです さらに同誌03年7月号P.57には、かのジョン・ボーナム氏が同ハットを愛用していた記事が掲載されました ゼップ結成35周年を記念して発売されたDVDの映像の中にも、同スタンドのスワンレッグを見る事が出来ます!
追加情報
実はフットプレート部分には、微妙なアール(彎曲)が付いているのです
当方、お恥ずかしながら経年変化のせい、とかねてより思っておりました
ところが!
オリジナルオーナーでいらっしゃるM・S様より以下をご教授頂きました
この彎曲は足のカーヴに合わせて最初から付けられているものである、と!
M・S様におかれましては貴重な情報のご提供、誠にありがとうございます
同様に2ピースタイプにもRが付いています
(ボードの距離が短い分、Rはゆるやかです)
ヒール部分の高さの違いも興味深い所です
さらに!
同氏よりオリジナルの空き箱、パーツ写真をご提供頂きましたのでご紹介させて頂きます
このような箱に入っていたのですね…
下方の包装紙にくるまれていたそうです
ラベルの右側には「(4/72)」と書かれています!
これは恐らく製造年月(1972年4月)と思われます
側面の製品ラベルには、品番「48-0511」にチェックが入っています
(下方にはより新しい製品である「サプリーム」の文字も見えますね!)
反対側面には大きく品番が!
裏面です
そして、同氏が大事に保管されているオリジナルパーツ類を見せて頂きました
同スタンドを現役バリバリに使うために、代用の効く部品はすべて交換されたそうです
(この大変実用的なアイデアには脱帽!)
部品説明
左上方はハイハットクラッチでその右側はボトムハットをのせるフェルトとワッシャ
中段左はボトムハットを傾斜させるためのティルトネジ、右はヒール部ゴムブッシュ
最下段はスワンレッグと呼ばれる美しい3本のレッグ部分に被せるためのゴム足です
アンダープレート用ワッシャーがブラックカーボン製であるのはとても興味深いですね
M・S様におかれましては、貴重な情報と写真のご提供をどうもありがとうございました
見れば見る程、知れば知る程、本当に ROGERS … 奥深し、でございます
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