怪しい書籍やサイトの見分け方
名字関係の書籍やサイトにはトンデモ本や怪しいサイトがたくさんあります。もちろん、これは名字に限ったことではありませんが、日本では名字の研究が学問として成り立っていないため、チェックする研究者や機関が全くありません。従って、何の考証もされずに怪しいデータが垂れ流しにされているのです。
では、どうすれば見分けることができるでしょうか。なかなか難しいのですが、明らかにいいかげんなものは判断する方法があります。
●インチキ名字を掲載している---どの書籍やサイトでも幽霊名字をある程度は掲載しています。ただし、実例のページの「論外」や「インチキ名字」に書いてある名字を掲載していたら、その本やサイトの記述については全く検証されていないと考えていいでしょう。
●明白なウソ系図を掲載している---名字の歴史や系図を掲載していたら、島津氏の項目をみてみましょう。島津氏の公式資料では、島津氏の祖は「源頼朝の御落胤」となっています。しかし、現在これを事実と考えている研究者は皆無です。ところが、公式資料に載っているため、歴史的な基礎知識のない方はこの資料を見て事実と考えてしまいます、そして、堂々と島津氏は清和源氏である、と書いているのです。島津氏を清和源氏としているものがあったら、その本の著者やサイトの運営者は、歴史的な知識はありません。掲載されている系図や文章は、何かの資料の引き写しだと思います。
島津氏以外にも公式資料が明白なウソ、という氏族はいろいろあります。たとえば、徳川(清和源氏)、織田(桓武平氏)などがそうですが、それ以外にもたくさんあります。ここに書いてしまうと、見た方がその部分だけ直してしまい、私がこの方法で信憑性を探れなくなるので、紹介を控えさせていただきます。あしからず。
上の2つがあれば明らかに怪しいですが、この他にも、判断の材料になることがあります。
◎作者が不明---書籍の場合は著者略歴などがあるのでそれが参考になります。ただし、無名の方でも立派な研究をされている方はたくさんあるので、一概にはいえません。むしろ、フリーライターがいくつかの本をナナメ読みして適当に書いたような本が危険です。
ネットの上の場合も、作成者について何もかかれていない、或いは、趣味とか、関係のないことしか書いていない、という場合は一応要注意です。もちろん、何かの事情で公開できない(公務員とか)、ということもあります。
◎参考文献を見る---参考文献が提示されていたら、見てみましょう。その中に歴史小説が入っていたらアウトです。歴史小説を読むと、そこに書かれてあることを事実と思ってしまう方は意外と多いようなのです。あくまで小説なんですけどね。なお、漫画が入っていたら、どうようしようもないです。
◎なぜか文語体で書いてある---こういうサイトはたくさんあります。これは、太田亮著「姓氏家系大辞典」という不朽の名著が文語体で書かれているからです。ようするに、ただ写しているだけなんですね。誤入力や勘違いがなけりゃいいんですが。
みなさん、怪しい書籍やサイトに引っかからないように。