本州最南端の地へ

 (平成14年9月8日〜10日)


  ちょっと遅ればせながら、夏の旅行に行って来ました。本当は北海道を予定していたのですが、北海道から東北地方にかけて、天候が良くなかったので、今回は八丈島とほぼ緯度が同じである本州最南端の地(潮岬)がある紀伊半島の紀伊勝浦方面に出かけてきました。帰りは11日の早朝に帰宅したので3泊3日の行程となりました。

  今回の旅行の全工程

   8日 新横浜   新幹線のぞみ1号
名古屋   特急南紀1号
紀伊勝浦  路線バス 熊野那智大社・青岸渡寺・那智の滝
  川湯温泉泊
 9日 紀伊勝浦 レンタカー 橋杭岩・潮岬・樫野崎灯台
古座川峡・くじら博物館・捕鯨船資料館
  川湯温泉泊
10日 紀伊勝浦  特急くろしお10号
和歌山   路線バス 和歌山城・紀三井寺
和歌山   深夜高速バス   
11日 新 宿

 今回乗った主な乗り物           

新幹線は何度も乗っているが、のぞみは初めて。 今回乗った500系はイモ虫の様な形で、新幹線では最高速度を出すとか、、、 (写真は名古屋駅を出るのぞみ1号) 名古屋から乗った特急南紀1号。電車線が見えますが、実はディーゼル車。しかし、特急と言うだけあって時速110キロを出していました。意外と早い!
帰りに乗った深夜高速バス

◆出発を待つ高速バス。(左上)

◆車内の様子。通路が2つで、1列が3席構成。リクライニングも意外と倒れ、席も大きく意外と快適。トイレや公衆電話も完備。(右上)

◆各席にロゴ入り毛布やヘッドホンが、、、トイレも当然完備。お茶コーヒーも飲み放題。(左下)

 熊野那智大社(☆☆ )
 那智山の中腹にある大社。バスの駐車場から400段近い石段を登らないと着かない。平安時代からの信仰の地として知られているらしい。石段の両側には土産物屋が点在し、名物?の黒石で作られた置物と那智の黒アメをメインに細々と売られていた。日曜日なのに夏休みを過ぎたからか意外と閑散としており、商売になるのだろうか?

ひたすら階段を登る、登る、登る。 本殿に到着。旅の安全を祈願。
大きなおみくじ。ご利益もビック? さすが那智駅。


那智の滝
(☆☆☆)
 話には良く聞くご存知那智の滝。高さ133mという立派な物で、下から見ることが出来、確かに那智山のシンボルだけの事はあった。
 入り口から滝下までは数分で着くが、小雨模様のせいもあり、付近は薄暗いうえ肌寒かった。入り口は路線バスの停留所があり、那智大社の石段がダメでも、滝は気軽に訪れられる。

那智の滝への入り口
 下から見る那智の滝

パンフレットに良くある、おなじみのショット


勝浦漁港
(☆  )

 2日目の朝、通りかかった勝浦漁港でマグロのセリを偶然見かけた。見学通路の看板があり、遠巻きに見学する分には特に立ち入りを注意される事は無い様子。ほとんどが近海物で冷凍されていない。漁港近くの食堂でマグロ丼(800円)を食べたが、さすがに美味しかった。宿泊した旅館のご主人の話では、海水の温度が低い冬場のマグロの方が味が断然にいいとの事。
 しかし、これだけあると価値観が薄れてしまう。


潮岬
(☆☆☆)
 今回の旅行のメインともいえ、是非来たかったところでもある潮岬。北緯33度26分東経145度46分に位置する本州最南端の地。緯度としては八丈島と同じくらい。当日は天候にも恵まれ、風も無く海の透明度も高く綺麗なコバルトブルーの穏やかな海を見ることが出来た。ここの休憩所には土産物屋があり、文字通りの本州最南端の店となるのであろう。
 このすぐ近くに潮岬観光タワーなる物があり、7階からの展望は良さそうだったが、300円までだして見たいとは思わず、登りませんでした。
 なお、この潮岬を含む串本一帯は国立公園です。

◆本州最南端の記念碑と土産物屋のある休憩所(左上)

◆休憩所の向こう側に見える本当の意味での最南端の岩場。実際に下りて行けるらしく、
  釣りに行く人もいるとか、、、(右上)

◆碑の後ろ側に刻まれた緯度と経度(左下)

◆土産物屋で売られていたクッキー。クッキー自体よりも、パッケージがユニーク(右下)


一枚岩(古座川峡)(☆  )
 海岸線から内陸に車で30分程入ったところにある、高さ100m幅500mの一枚の岩。国の天然記念物に指定され、なかなか見ごたえはあるが、、、それだけっと言った感もある。15分も居ればもう十分と言った所。ただ、国道沿いでありながら車とおりは少なく川の水も大変に綺麗で近くでは鮎釣りも出来る等、大自然を満喫できる。レストハウスが1軒あるが、そこで地元迷産?のゆずジュースなる物が売られていた。う〜ん旨いともまずいとも、、、  作った方ゴメンナサイ。


くじら博物館と捕鯨船資料館(☆☆ )
 鯨の博物館とあって、確かに鯨に関する資料が展示されているが、ホルマリン漬けの標本が多く、ちょっとグロテスク。「鯨を楽しく知ろう!」と言った雰囲気ではない。館内も雰囲気が暗く、昔の捕鯨の偉大さをアピールするにはかなり無理があり、関心を持たせようとする展示内容とは思えない。
 入江を利用したプールではシャチやイルカのショーが行われて、これが唯一の華やいだアトラクションでした。
 捕鯨船資料館は実際に使われた船を資料館に改造し、船内に写真を使って南氷洋での捕鯨の様子を展示していた。こちらもいたって地味。でも、写真の中身は結構貴重と思う。

唯一華やいだシャチのショー(体長6m)
手前は鯨の尾に引っ掛けて、母船の甲板へ牽引するフックの様な物。(重さ3t)


和歌山城(☆☆ )

 徳川御三家の一つの紀州徳川頼宣が入城し、8代将軍吉宗もここの城主であった事で有名。今は天守閣のみが復元され、中は関係資料が展示されている。天守閣からの眺めは和歌山市内はもちろん、紀ノ川や紀伊水道が見渡せるなど素晴らしい。城下町を見下ろすと気分は御三家のお殿様気分に。
 
 


紀三井寺(☆☆ )
 和歌山駅からバスで20分程のところにある。その昔、三つの井戸がある事から紀三井寺と呼ばれているとか。このお寺は桜が大変に綺麗だそうで、そのうちの1本は開花予想の基準にも指定されていた。
 ユニークだったのは杓子に願い事を書いて、本堂にある大きな杓子に3回叩いて奉納すると願い事が叶うとか、、、早速やってみたが、さてさて、その効果は、、、、、

 


 一角には環境庁指定の日本百名水の一つがあった。が、お世辞にも綺麗な水とは言えない。何をもって百名水を決めているのか???以前に名水だからといって必ず飲めるとは限らないと聞いた事がある。う〜ん納得!
 ちょっと変わった「文塚」なる物。全国で行き場の無くなった郵便物を供養するために立てられた。しかも毎年4月には供養会が行われるらしい。
 郵政省公認?んなわけないし、、、

なんで、全国の郵便物の供養が和歌山で、、、
疑問に思いながら郵便番号が5桁のままなのを見届けてこの場をさりました。
 


総 評
 前回の長崎よりは計画的に廻れて、久しぶりに大きな旅行を楽しむ事ができた。南紀(特に紀伊勝浦)を廻った第一印象は、なんといっても海が綺麗な事。普通、夏休み後の海は汚れている事が多いが、ここはそんな事は全く感じられなかった。さらに、観光地化していないのも評価でき、時期も夏休みを過ぎたからか海水浴客もほとんど目にすることは無く、道路も渋滞など無く、静かに南紀の自然を見ることが出来た。また、漁港が目の前にあるくらいで、魚も美味しいし、命の洗濯には絶好のところだった。(その洗濯で海が汚れなければ良いのだが(笑))
 南紀へは「電車」「高速バス」「飛行機」「車」と一応交通手段はあるのですが、ちょっと時間や金額がかかるのが難点かも。しかし、それでも行って良かったと思えるところでした。
 最後に、紀伊勝浦駅前のバスターミナルのオジさん。色々と観光地への交通手段を教えてくれてありがとう!