思いがけずに長崎へ
(平成14年7月12日)
長崎へ突然GO!
ひょんな事から、突然に長崎に出かける事になった。当然?仕事がらみではあったが、翌日が休みであったので、自腹で延泊し初めての長崎を堪能した。
長崎は雨が多いとは聞いていたが、ちょうど台風6号が抜けて、梅雨が明けたかと思うほどの晴天に恵まれた。観光案内によると、長崎は降雨日(雨の降った日)は多くないが、降雨量が日本で一番だそうで、つまり集中的に雨が降る土地柄のようだ。市内には昭和57年7月23日の長崎集中豪雨により、洪水になった水位のポールが何箇所かに見られた。その豪雨で眼鏡橋が流された記憶はあるが、果たして20年も前だったか、、、、、、
長崎の出島跡(☆☆☆)
言わずと知れた、鎖国時代に日本が唯一外交とした窓口である。今は当時の面影は無く、すっかり埋め立てられ、跡地のすぐ脇を自動車や路面電車が突っ走っている状態であった。しかし、そこは長崎!道路には当時の出島の位置を色分けしたり、鋲を打つなどして当時の出島の位置を表していた。また、跡地には資料館や出島のミニチュアもあり当時の様子を知る上には結構充実していた。
◆左上 道路に埋め込まれた鋲 左側の白い方が出島のあった位置で右側 のグレーの方が海であった事を示す。 ◆右上 左側の道路の色が白く変わっている所が 出島の位置。その横を電車が走る。 ◆左 敷地内にある出島のミニチュア。 (良く出来ている) |
眼鏡橋(☆☆ )
昭和57年7月の集中豪雨で流された有名な石橋。今でも長崎の集中豪雨の話題になるとのこの眼鏡橋の崩れた映像や写真が使われる。ちなみに眼鏡橋以外にもこの川には幾つかの石橋があり、川の横にその案内があった。橋の周辺には特に観光地化した雰囲気は無く、住民の憩いの場となっており、散歩するにはとてもよい場所だった。川には魚も泳いでおり水質も悪くは無いようだ。
※風で水面が揺れて眼鏡にならなかった。
グラバー園(☆☆ )
グラバー園は市内にあったもしくは当時からそこにあった異人の洋館を移築した園で、グラバー邸を初め、リンガー邸・オルト邸などが点在している。由緒ある洋館が当時の雰囲気を今に伝えてはいるのだが、個人的にはあまり聞きなれない異人の住宅で、建築様式にも関心が無く、後半は飽きてしまった。園の入り口に500円で園内を案内するガイドレシーバがあるのだが、それを聞けばもう少し有意義に園内を見ることが出来たかもしれない。
グラバー園から望む稲佐山と長崎港 (この日は天気が良く園内よりも、 この眺めの方が最高だった。) |
オランダ坂( )
この坂にはちょっとした石碑があるだけで、「だから何なんだ!」と言いたくなる様な所であった。変に観光地化していない事は良いが、本当にただ石畳の坂があるだけ。もう少しガイドブックをみれば、その由来くらいは分かるのだろうが、時間を割いてまで行く所ではないと思った。よって、評価は☆無し。
日本人二十六聖人殉教地(☆ )
長崎駅のすぐ近くにあり、NHK長崎放送局の真後ろにあった。その昔、豊臣秀吉のキリシタン禁令によって、大阪京都で捕らえられた26人が処刑された場所。この碑の後ろに資料館があったが、帰りの飛行機の時間の関係で中は見られなかった。下の写真は良くパンフレットで見かけるが、この他に特にこの地を表す物が無く、これしか写真におさめ様が無かった。周辺は特に観光地化していない上、人も少なく、碑の後ろの建物(26人に関する資料館)も含め、ちょっと暗い雰囲気だった。
長崎の路面電車(☆☆☆)
別に観光スポットでは無いが、市内を観光する上では、大変に便利であった。1回乗車(区間に関係なく)100円だが、やはり「1日乗車券」が便利で得であった。本数も結構出ていた。道路上を走行するが、当然市電が優先されるため、渋滞にはまり難く。気軽に飛び乗れるので市内観光にはお勧めである。
電車はワンマンで運転され運転手が運賃の扱いも行っていた。車体はその多くが古く、古き良き時代をかもし出していた。一部の車体は広告用としてラッピングされていた。ちなみに架線電圧は直流600Vで、都内の銀座線と同じ。
長崎駅前(後ろの鉄塔がNHK長崎放送局) | チキンラーメンの広告を背負った市電 |
架線が一般の電車風になり、景観を良くしている | 運転席にあった電圧計(DC600Vを指している) |
シーボルト記念館(☆☆ )
当記念館は、最寄の市電の駅から7〜8分歩き、本当に住宅街のど真ん中にポツンと在る博物館。建物は綺麗で、資料もただ膨大に並べている訳でもなく、わかりやすいビデオを取り入れる等よく整理されていた。入館料も100円ととても良心的。
稲佐山展望台(☆☆ )
ココからの夜景が大変に良い!と、言われていたので、往復1200円のロープウェイで夜景鑑賞に出かけてみた。標高333mからの長崎港を挟んだ市内の夜景は素晴らしかった。が、時間が21時を廻っており、町の明かりだけだったので、もう少し時間を早め(日没直後あたり)、市内や山並みが薄っすら見える夜景の方がもう少し味があったかもしれない。また、パンフレットには1000万ドルの夜景と書いてあったが、ちょっと値が張りすぎではないか。
写真を撮ったのだが、風が強く、三脚も無かったので手ブレがひどくて残念ながらココにお見せする事は出来ません。
長崎空港(☆ )
海に浮かぶ空港。通常は国内線がメインだが、設備としては入出国が出来る国際線に対応しているれっきとした国際空港。なんとなく関西国際空港の縮小版と言った所か。空港はこじんまりしており、代表的な地方空港と言える。湾の中にあるだけに騒音問題はあまり考えなくて済んだのかもしれない。(なお、この後JAS366便で羽田に戻るのだが、機内から本物の関西国際空港を見ることが出来た。)
空港に向かうバスから撮影。中央に管制塔が見える。
長崎原爆資料館(☆☆☆)
言わずと知れた、長崎に投下された原爆に関する資料館。平成8年4月に新たに開館した。被害状況を分かりやすく解説してあり、被爆した被害の実相を良く現していた。館内にアメリカ人らしき観光客がビデオを食い入る様に見ていたのが印象的だった。
なお、有名な平和祈念像とこの資料館の間に原爆落下中心地があり、そこにも碑が建っていた。
総 評
とにかく事前の準備を全くせず、何処に何があるのかは全て現地で情報収集するなど、『無計画にも程がある』状態でした。よって今回は、文字通りの市内観光に終始したが、そこは異国情緒漂う長崎市。簡単に廻りきれる物では有りませんでした。それでも天候にも恵まれ電車を有効に活用し色々と見聞を広める事が出来ました。食べ物も「長崎ちゃんぽん」「皿うどん」はさすがご当地だけあって最高!!!。
機会があれば是非もう一度訪ねてみたい地でした。